MLMとの出会いは、化粧品販売員時代
MLMとの最初の出会いは、わたしが24歳の時、化粧品販売員をしていた頃でした。
当時わたしには1回のお買い物で化粧品を10万円くらいポンと購入してしまう、謎のお金持ちのマダム風の人のお客様がいました。(当時47歳くらい)
そのお客様は、シングルマザーとして2人の男の子を女手ひとつで育て上げ、1人はスノーボードの有名な選手らしい・・・
そんな噂を聞くたびに、「一体どんな人生を歩んできたんだろう」と、勝手に憧れのような気持ちを抱いていたのを覚えています。
そんなすごいお客さんに気に入られて、わたしの化粧品販売員としての売り上げは、その人の影響もあって、札幌市内でもトップクラスに食い込むことができました。
ある日、そのお客さんから
「今度うちに遊びにおいでよ」
と誘われて、少し緊張しながらもワクワクした気持ちでご自宅に伺うことになったんです。
感動のディナー、水だけでこんなに変わるなんて
案内された家は、札幌の中心地にある、立派なマンション。
マンション名を聞けば、誰しもがわかるような高級で有名な建物です。
エントランスからすでに【ただの家じゃない】空気が漂っていました。
入るととても広々としていて札幌市街が一望できる、今までにわたしが入ったことのない素敵な空間でした。
物が少なく整然としていて、キッチンからはいい香りが漂ってくる。
「今日は何を食べさせてもらえるんだろう」なんて、子どもみたいにドキドキしていました。
テーブルに並んだのは、ツヤツヤに輝くご飯、めっちゃいい匂いの豚の生姜焼き、みずみずしいトマト、新鮮な千切りキャベツ。
見た目からしてなんだか違う。
一口食べた瞬間、わたしは心の底から感動してしまったんです。

おいしい!おいしい!と感動していると、彼女はおもむろに、この料理はね・・・と料理のお話を始めました。
台所に呼ばれ、水が出てくるところに今までに見たことのないマシーンが設置されていたのです。

「この浄水器すごいのよ!」
浄水器にはボタンがたくさんついていて、よくみるとPH値を調整できる浄水器でした。
まず彼女が、強還元水でトマトを洗って見せてくれました。
目の前でシャバシャバと水にくぐらせると、水面にじわ〜っと目に見える緑色の液体が浮かび上がってくる。
「これが農薬なのよ」と言われて、思わず「うそでしょ!?」と声が出ました。
お米を研いだ時も同じように、研ぎ水から緑がかった水が出てきて、鳥肌が立ったのを覚えています。
そのトマトを実際に食べさせてもらうと、まるでフルーツトマトのような甘さ。
ご飯はふっくらと艶があって、噛むほどに甘みが広がる。
千切りキャベツにいたっては、あの独特の苦みが一切なくて、これまた甘みを感じる。
「これが野菜本来の味なんだ!」と、しみじみ感動してしまいました。
とにかく感動の嵐(笑)、頭の中で拍手が鳴り止まないくらいでした。
「え、水だけでこんなに味が変わるの!?」
その衝撃があまりに大きくて、わたしはその場でほとんど即決に近いスピードで、エナジックの浄水器を購入してしまいました。
価格は当時、48万くらいでしたが、自分への投資だと思って、分割24回で購入を決めたのです。
浄水器のある暮らしは最高だった
浄水器を自宅に設置してからの毎日は、まさに【感動の浄水器ライフ】そのものでした。
酸性水(美容水)で顔を洗うと肌がツヤツヤになり、鏡を見るたびに嬉しくなる。
還元水で淹れたお茶やコーヒーは驚くほどまろやかで美味しい。
しかも、謎にトイレが近くなる(笑)
還元水には利尿作用があって、体が浄化されている気持ちになりました。
ペットボトルに還元水を詰めて岩盤浴に行き、汗をかきながらガブガブ飲むと、体がどんどん軽くなっていくような感覚がありました。
代謝が上がって、デトックスもできて……。
「浄水器だけで、こんなに暮らしが豊かになるなんて🥺」
将来の自分への投資だと思って、心底買って良かったと思っていました。
……ここまでは、本当に良かったんです。
マダムからのアドバイス
後日、「浄水器の調子どう?」と、マダムからお呼び出しがありました。
マダムの家へ行ってお茶を飲みながらお話ししていると、
マダムが「この浄水器を販売して一緒にお仕事しない?」と言ってきました。
どういうことですか?と詳細を聞いてみたところ、
浄水器のその先には「MLM」という収入を得る仕組みがついていたんです。
浄水器を販売すると、販売した人にキャッシュバックが入る。
それだけでなく、自分が広めた先の人がさらに広げてくれれば、組織的に収入が積み上がっていく仕組み。
正直、あんなに素晴らしい浄水器を人に伝えて、それが収入にもつながって、しかも感謝までされたら・・「なんていい仕事なんだろう」とすら思ってしまいました。
「この感動を伝えれば、きっとみんな浄水器を買ってくれるはず!」
わたしは、浄水器を売る気満々になってました!
浄水器の感動を伝えに行ったら、追い出された
問題は、その後でした。
早速、わたしはマダムに言われた通り、話を聞いてくれそうな人のリストアップをして、伝えにいくことにしました。
真っ先に頭に浮かんだのが、以前働いていた病院の院長の義理の妹さん。
21歳の頃に地元で働いていた整形外科の院長の義理の妹さんが、わたしをとても可愛がってくれていました。
「あの人なら、きっとわたしの話を聞いてくれる。
この感動にも共感してくれるはず!」
そう思って、久しぶりに連絡をして、お宅にお伺いさせてもらうことにしたんです。
その方は、わたしが来たことをすごく喜んでくれました。
美味しいご馳走を用意してくれて、昔話に花を咲かせながら、とても素敵な時間を過ごすことができました。
その和やかな空気に、わたしは「これは、チャンス!お水の話をしても大丈夫!」と思ってしまったんです。
そして、還元水の話を始めたところ……。
だんだんと、その方の顔が曇っていくではないですか。

それでも「水を飲んだらきっと分かってくれるはず」と思い込んでいたわたしは、車の中から事前に用意しておいた還元水のペットボトルを持ってきて、差し出しました。
すると、すごく迷惑そうな顔をして、
「そういうのはいらないから、帰ってちょうだい!!」
と、はっきり言われてしまったんです。
さっきまでの和やかな雰囲気が、一瞬にして凍りついたのが分かりました。
もうわたしは何も言えず、「すみません!」と謝って、逃げるように帰ってきてしまいました。
親にまで、話がまったく伝わらなかった
ショックを引きずったまま、それでも諦めきれなかったわたしは、「他人には理解されなかったけど、せめて身内(自分の親)には、この感動が伝わるはず」と思っていました。
親にはずっと健康でいてほしい。
実家で飲む水も、あの美味しい還元水だったら嬉しい。
そんな純粋な気持ちで、おいしくて健康になる浄水器の話をしました。
なのに、、、返ってきたのは、
「あんた、いつから水商売始めたの!?」
という一言。
さらに畳みかけるように、
「その浄水器を売ったらお金儲けできるの?あんたは水に感動しているのか、商売をやりたいのか? よくわからない。
そういうみっともないことはやめなさい。」
と、こちらの気持ちはまったく伝わらず、話は平行線のまま終わってしまいました。

そこには、ちゃんと理由があった
あんなに感動的な体験だったのに、どうして誰も分かってくれないんだろう。
頭の中がぐるぐるして、何日もモヤモヤしていました。
でも、そこにはちゃんと理由がありました。
浄水器そのものはとても良いものだったけれど、世の中ではMLMという口コミで広げる仕組みに関して偏見がありました。
世間はそんなに甘くなかった。
それまで化粧品一筋で、化粧品のことしか語らなかったわたしが、突然「水がすごい!」「浄水器がすごい!」と言い出したものだから、周りの人たちには「あの人、お金儲けを始めた」と映ってしまったんだと思います。
自分の想いって、案外そのままでは人に伝わらないんだな。
MLMって、案外難しいものなんだな。
そう気づいた瞬間、心の奥で、シャーッとシャッターが下りていく音がした気がしました。
あの日から決めたこと
あの日から、わたしは心に決めました。
「どんなに良い商品を見つけても、もう人には言わない」
でも不思議なことに、ネットワークビジネスそのものへの可能性は、心のどこかに封印したまま、消えることはなかったんです。

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