こんにちは!
今回は、水道水に含まれることがある「病原性細菌」についてお話ししたいと思います。
水道水は私たちの生活に欠かせないものですが、時には病原性細菌が含まれることがあります。
この病原性細菌が人体にどのような影響を及ぼすのか、そしてどのように対策を講じるべきか、一緒に見ていきましょう。
病原性細菌って何?
病原性細菌とは、人や動物に病気を引き起こす細菌のことを指します。
これらの細菌は、感染症や食中毒など、さまざまな健康被害を引き起こす可能性があります。
自然界や動物の体内に存在し、水や食物を介して人に感染することが多いです。
なぜ水道水に病原性細菌が含まれるの?
水道水は、川や湖、地下水などの自然水源から取り込まれ、浄水場で処理されて家庭に届けられます。
しかし、水源が汚染されていたり、浄水場での処理が不十分であったりすると、病原性細菌が水道水に混入することがあります。
以下に、その具体的な原因を説明します。
自然水源の汚染
水道水の元となる水源が、動物の排泄物や農業排水、工業排水などで汚染されている場合、病原性細菌が水道水に混入する可能性があります。
特に大雨や洪水時には、汚染物質が水源に流れ込みやすくなります。
浄水場での処理不備
浄水場では、取水された水をろ過し、消毒して安全な飲料水にするための処理が行われます。
しかし、処理設備の故障や運転ミス、消毒剤の不足などが原因で、十分な処理が行われない場合、病原性細菌が残存することがあります。
配水管の老朽化
水道管が老朽化している場合、配水過程で細菌が混入することがあります。
特に、管に亀裂が入ったり、漏水が発生したりすると、外部からの汚染物質が入り込むリスクが高まります。
例えば、石川県で発生した震災では、配水管の破損が原因で水の供給に時間がかかりました。
このような状況では、配水管内に病原性細菌が混入する可能性が高まり、飲料水の安全性が脅かされることがあります。
主な病原性細菌とその影響
水道水に含まれることがある主な病原性細菌について、その種類と人体への影響を詳しく見ていきましょう。
レジオネラ菌
レジオネラ菌は、温水環境で繁殖しやすい細菌です。
この菌が原因でレジオネラ症(レジオネラ肺炎やポンティアック熱)を引き起こすことがあります。
レジオネラ症は、発熱、咳、筋肉痛などの症状を伴い、重症化すると肺炎を引き起こす可能性があります。
特に免疫力が低下している高齢者や慢性疾患を持つ人は注意が必要です。
大腸菌
大腸菌の中には、病原性を持つ種類(病原性大腸菌)があります。
これらの菌が水道水に含まれている場合、飲用することで下痢、腹痛、嘔吐などの食中毒症状を引き起こす可能性があります。
特に腸管出血性大腸菌(O157など)は、重篤な腸炎や腎臓障害を引き起こすことがあり、注意が必要です。
サルモネラ菌
サルモネラ菌は、食品や水を介して感染することが多い細菌です。
サルモネラ感染症は、発熱、下痢、腹痛などの急性胃腸炎症状を引き起こします。
重症化すると、脱水症状や敗血症を引き起こすことがあり、特に子供や高齢者は注意が必要です。
病原性細菌による感染症の予防
水道水に病原性細菌が含まれているリスクを最小限に抑えるためには、いくつかの対策が有効です。
以下に、その具体的な方法を紹介します。
浄水器の使用
家庭用の浄水器を使用することで、水道水中の細菌や不純物を効果的に除去することができます。
特に、活性炭フィルターと紫外線ランプが付いた浄水器は、細菌やウイルスを除去する能力が高く、安全な飲料水を確保するのに役立ちます。
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NSFという世界基準を満たす浄水器を選ぶことで、より安心して使用することができます。
煮沸消毒
水道水を煮沸することで、細菌を殺菌することができます。
特に、自然災害や配水管の工事などで一時的に水道水の安全性が懸念される場合には、煮沸消毒が有効です。
水を沸騰させてから1分以上煮沸することで、ほとんどの病原性細菌を死滅させることができます。
しかし、トリハロメタン発生のことなどを意識した場合、10分以上の煮沸消毒をおすすめいたします。
定期的な水質検査
自宅の水質が気になる場合は、定期的に水質検査を行うことが推奨されます。
水質検査キットを使用することで、簡単に自宅の水道水の成分を確認することができます。
また、専門業者に依頼して詳細な検査を行うことで、病原性細菌の有無を確実に把握することができます。
まとめ
今回は、水道水に含まれることがある病原性細菌についてお話ししました。
水道水は私たちの生活に欠かせないものであり、その安全性を確保することが重要です。
病原性細菌は、感染症や食中毒などの健康被害を引き起こす可能性がありますが、適切な対策を講じることでリスクを最小限に抑えることができます。
日本の水道水は厳しい基準に基づいて管理されており、一般的には安全に飲むことができます。
しかし、自然災害や配水管の老朽化などによって一時的にリスクが高まることもあります。
そのため、浄水器の使用や煮沸消毒、定期的な水質検査などの対策を行うことが推奨されます。
毎日の生活で使用する水の安全性を確保することは、健康な人生を送る上で非常に重要です。
これからも、皆さんの健康を守るための情報を提供していきますので、ぜひ参考にしていただければと思います。