日本の水道水の安全性
日本の水道水は世界でもトップクラスの安全性を誇っています。
その理由の一つが、塩素を使った消毒です。
塩素は強力な殺菌作用を持ち、水中の有害な微生物を効果的に取り除くことで、私たちが日常的に安心して水を飲むことができるようにしています。
しかし、この安全性を支える塩素にも、一部のデメリットが存在します。
水道水の塩素とは?
水道水には塩素が含まれています。
これは、飲み水の安全を確保するために使われる消毒剤の一種です。
水道水にはいろいろな微生物が含まれており、それらが人体に有害な場合があります。
塩素はこれらの微生物を殺菌する効果があり、私たちが安心して水を飲むために重要な役割を果たしています。
しかし、塩素が持つ殺菌効果の一方で、体に悪影響を及ぼすこともあるのです。
塩素が水中の有機物と反応して生成される副産物は、私たちの健康に悪影響を及ぼすことがあります。
このため、塩素の使用にはメリットとデメリットの両方が存在するのです。
塩素の体への影響
塩素そのものは、私たちの体に直接的に大きな害を及ぼすことは少ないとされています。
しかし、塩素が水中の有機物と反応することでできる「トリハロメタン」という物質は、健康に悪影響を与えることが指摘されています。
トリハロメタンは、長い年月取り続けてしまうと、がんのリスクを高める可能性があると言われています。
具体的には、膀胱がんや大腸がんなどのリスクが増えることが知られています。
また、妊娠中の女性がトリハロメタンを多く取り続けると、赤ちゃんに影響を与え、低体重児の出産や先天性異常のリスクが増えることもあります。
さらに、塩素の入った水道水でシャワーを浴びると、皮膚や髪の毛にも影響を与えることがあります。
塩素は皮膚を乾燥させ、敏感肌の人にとってはかゆみや炎症を引き起こす原因になることもあります。
また、髪の毛も乾燥しやすくなり、枝毛や切れ毛の原因になることがあります。
塩素が入った水道水でお米や野菜を洗うと、これらの食品の栄養価が下がることもあります。
塩素はビタミンCなどの栄養素を分解する性質があるため、洗う過程でこれらの重要な栄養素が失われることがあります。
トリハロメタンと温度の関係
トリハロメタンは、塩素が水中の有機物と反応することでできますが、その量は温度によって大きく変わることがあります。
具体的には、水道水を加熱するとトリハロメタンの量が増えることが知られています。
例えば、お湯を使う時やシャワーを浴びる時には、熱によってトリハロメタンが出来やすくなってしまうことがあります。
これは、塩素が高温で反応しやすくなるためです。
そのため、温かい飲み物を作る時や料理に使う時にも、注意が必要です。
このように、トリハロメタンの量を抑えるためには、水を沸かす前に一度浄水器を通すか、できるだけ冷たい水を使うことが推奨されます。
また、シャワーを浴びる時には、塩素除去機能のあるシャワーヘッドを使うことで、トリハロメタンの影響を軽減することができます。
塩素を除去する際の注意点
塩素から身を守るために浄水器や塩素除去機能のあるシャワーヘッドを使うことは非常に有効ですが、特に夏場には注意が必要です。
塩素を除去することで、菌や微生物の繁殖を抑える効果も失われてしまうためです。
夏場は気温が高くなるため、微生物が繁殖しやすい環境が整います。
特に、気温が上がると水中の微生物が活発になりやすくなり、感染症のリスクが増加します。
このため、塩素を除去するだけではなく、水の保存方法や使用方法にも注意を払うことが重要です。
例えば、浄水器を通した水はできるだけ早めに使用し、長時間放置しないようにすることが推奨されます。
また、冷蔵庫で保存することで、微生物の繁殖を抑えることができます。
さらに、定期的に浄水器のフィルターを交換することも、効果的な対策の一つです。
塩素から身を守るための方法
1.浄水器の使用
浄水器を使うことで、水道水に含まれる塩素やトリハロメタンを効果的に除去することができます。
特に、活性炭フィルターを搭載した浄水器は、これらの有害物質を除去する能力が高いとされています。
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2.水を沸かす前に浄水器を使用
水道水を沸騰させることで塩素を揮発させることができますが、トリハロメタンの量を抑えるために、沸かす前に浄水器を通すことが重要です。
3.ボトルウォーターの使用
市販のボトルウォーターを使うことも一つの方法です。
特に、ミネラルウォーターや蒸留水は、塩素やトリハロメタンを含んでいないため、安全性が高いとされています。
4.シャワーヘッドの交換
塩素を除去する機能があるシャワーヘッドを使うことで、皮膚や髪の毛への影響を軽減することができます。
これにより、乾燥やかゆみ、髪のダメージを防ぐことができます。
5.水の保存方法に注意
夏場には特に、水を冷蔵庫で保存し、長時間放置しないように注意しましょう。
また、定期的に浄水器のフィルターを交換することで、微生物の繁殖を防ぐことができます。
まとめ
水道水に含まれる塩素は、私たちの健康を守るために重要な役割を果たしていますが、一方でその副産物が健康に悪影響を及ぼすこともあります。
特に、トリハロメタンは長い年月取り続けるとがんのリスクを高めるとされています。
また、熱を加えることでトリハロメタンの量が増えてしまうため、注意が必要です。
私たちが日常的に使用する水道水についての理解を深め、適切な対策を講じることで、健康リスクを最小限に抑えることができます。
浄水器の使用や水を沸かす前の処理、市販のボトルウォーターの利用、塩素除去機能のあるシャワーヘッドの使用など、身近な対策を実践することで、塩素の悪影響から身を守ることができます。
また、夏場には菌の繁殖を防ぐために、水の保存方法にも注意を払いましょう。
安心して健康的な生活を送るために、ぜひこれらの方法を取り入れてみてください。